2018年に私が渡米中、ニューヨークから帰国しようという時にマイクロソフト社に勤務する友人の連絡で清水楡華さんがシアトルでの熱中小学校開設に関心を持っているというので、急遽シアトルに飛んでお会いすることができた。清水楡華さんと意気投合し、その後開校してJapan Fair への参加など、海外に姉妹校があることの醍醐味を味わってきた。
 コロナで休校しながらも、共にプログラムで交流して今年で7年になる。

清水楡華さんは、米国シアトル州ベルビュー市で1999年にベルビュー・チルドレンズ・アカデミーを生徒9人足らずで創設し、今では幼稚園から高校3年まで1,200人が通うワシントン州で一番大きい私立学校に育て上げた後、英国の教育会社に売却されて、現在はアドバイザーだ。ワシントン州の日米協会の会長になられ、そのイベントとして今回シアトル熱中小学校7周年記念行事として「食の熱中小学校」としては初めてツアーを企画していただいた。株式会社内田洋行から寄付もいただき、柏原光太郎校長以下13人が参加して、10月16日―19日で開催された。
 さて、2018年に「シアトル熱中小学校」の開校に向けてオープンスクールをやろう、そのためにPRビデオを作ろうということになり、当時ヒューマンセントリックスという、企業向けビデオ制作会社を起業されていた中村寛治さんにオープンスクール向けのビデオ制作を頼んだ。熱中小学校では ‘放送室担当’ となり、山形県高畠町で開校以来手弁当で全国を回り、学校紹介ビデオ制作のみならず学校開校に向けた生徒獲得のためのオープンスクールでは中村さんと、いつの間にか熱中小学校の教諭で元農水省畜産部長の原田英男さんと私の3人セットで行動していた。「今日の授業で、生徒になってもらう!」という営業魂をもって、開校前のオープンスクールでは熱中小学校の魅力について共に語ってきた ‘戦友’ だ。いつの間にか、3人は熱中の ‘ブー・フー・ウー’ と呼ばれる関係になっていた。
 中村寛治さんは、2018年8月、当時の部下だった青柳さん(青ちゃん)と2人でシアトル到着後55時間で2本のビデオを制作してくれた。日本との時差を使って日米で突貫作業をしてくれて、シアトルでの Japan Fair の中で熱中小学校の説明の時間で披露された。



 もう1人の恩人は、熱中小学校の立ち上げからデザインをやっていただいた前田一樹富山大学名誉教授だ(残念ながらお亡くなりになった)。シアトル熱中小学校のバナーは人の字形を紙飛行機の様にモチーフして、共により高く飛ぼうとする日、米の人を表している。ボーイング社の工場がある街でもあり、当時のシアトル国際空港の歩道の天井からこうした模型が飾られていたのを思い出す。
 その頃前田先生は入院されていて、アシスタントの田中裕子さん(現在の熱中小学校デザイナー)が掲げるバナーデザインを病床からレビューされたという。前田先生はプラゴミマークや甲子園高校野球の優勝メダルなど数々の作品を創作された方だが、シアトルのバナーが遺作となり、先生がシアトルに足を延ばすことはなかった。



「食の熱中小学校」の初の海外ツアーに参加した柏原校長以下13人の一行は、ワシントン州日米協会の和食イベントで柏原校長のキーノートスピーチ、ベルビュ―チルドレンズアカデミーで山田玲子さんの食育講義の2つのオフィシャル交流プログラムを無事にこなした。
 その合間に観光、食事となるわけだが、シアトル熱中小学校スタッフによるウェルカムパーティー、プライベートゴルフ場での晩餐、帰国日の朝食の会場はすべて清水楡華校長のご自宅とメンバーシップのゴルフ場だった。
外国のトップが米国に来て、大統領の別荘で私的な接待を受け、ゴルフプレイをしてという、普通のビジネスの訪問やリッチな旅行でも絶対に経験できないおもてなしをいただいて、改めてシアトル熱中小学校開設の3人の恩人を思うのだ。
シアトル日米協会での挨拶:
Necchu is a non-profit dedicated to lifelong education with 15 locations in Japan and one US location in Seattle. To increase learning across our cultures, 13 Necchu Gastronomy School people are here today led by Kotaro Kashiwabara who is the principal of the school in Tokyo.
Necchu is also happy to announce that Necchu has received the ‘Sustainable Japan Award 2025′ from Japan Times last month.
We are excited to share information and enjoy washoku and of course wine tonight.
Shimizu san thank you very much for making this opportunity for us.
Let me pass the baton to Kashiwabara-san.
 
                             
  
  
  
  
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