第36章 澁谷哲一さんは「7歳の目をした仲間づくりの天才児」

 2016年12月3日の日本経済新聞、熱中小学校東京分校開校の記事の引用から:

『地方創生のための ‘大人の社会塾‘ 熱中小学校が東京分校を開校する。拠点としては11月22日に開設された「すみだ北斎美術館」を会場に、校長先生に(株)内田洋行の大久保昇社長、地元・墨田区に本社がある東京東信用金庫澁谷哲一会長が教頭先生、久米繊維工業の久米信行会長が用務員として運営をサポートする』

2016年12月3日「すみだ北斎美術館」で。右から久米用務員、大久保校長、澁谷教頭

 北斎の魅力にあやかりながら、授業を重ね「首都圏のパワーを地方の熱中小学校に注ぎたい。首都圏の力を使って地方創生を支援したい」という志を持つ3人は、各地の要望があるたびに全国の熱中小学校でユニークな授業を継続していただいている。

国技館で開催される ‘ひがしんフェア’ も全国の熱中小学校が参加させていただいた
2020年9月20日の熱中小学校丸森復興分校の授業では、東京東信用金庫本社からネットで中田理事長も参加し、丸森町の産品販促プログラムを墨田区で実施した

 久米さんから澁谷さんを紹介されてご一緒するたびに、「熱中小学校プロジェクトは信用金庫の活動そのものだ」と言われて驚いていた。

 確かに ‘ひがしん’ には地域支援部という組織があって、‘ひがしん’ のある地域のみならず、地方の信金ネットワークを通じて毎年国技館では ‘ひがしんフェア’ として全国各地のお客様に販売とPRの機会を提供している。

 お客様の成長のために常に ‘学び’ の機会を提供していることも熱中小学校と同じ考えということなのかもしれない。

 さて、嬉しいニュースは本年4月1日、澁谷哲一さんの「すみだ北斎美術館」の館長就任だ。

 人生のほとんどの時間を墨田区で過ごした北斎。墨田区の関係者が30年間構想を温めて、ついに完成したものだという。

 長野県小布施町の北斎館との連携のみならず墨田区、東京都、あるいは日本の澁谷さんの仕事が北斎を通じて世界的な広がりを持った ‘天命の仕事’ を託されたのだと思う。

 北斎美術館で始まった東京での熱中小学校の活動も、9月から新しい切り口で「食の熱中小学校」という活動で首都圏と地方をつなぐ新しい挑戦を始める。

「すみだ北斎美術館」Webに書かれた代表挨拶で澁谷さんが、「当館は(中略)成長し続ける美術館、の実現に向けて、“北斎” を通じた人々の多様な交流の場を創出し、どのような方も豊かな時を過ごせる美術館を目指してまいります」とあった。

‘どのような方にも’ のフレーズと成長を続ける姿勢は熱中小学校プロジェクトの本質であり、澁谷さんのこだわりに違いないなと勝手に納得したのだ。

 私と同じ歳の澁谷さんだが、新しい仕事を頼まれては、「もう私なんか歳なんだから、引っ込んでいたいのに」と言う。もう我々はどこに行ってもほぼ最年長、まわりは皆さん若い人達。でも目だけは7歳でいきませんか?

澁谷哲一さんのインタビュ―ビデオはこちら:

東京で本年9月開校!「食の熱中小学校」のWebサイトはこちら:

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