第51章 粟飯原理咲さんと創る、貴方の ‘人生の食卓’

 粟飯原 理咲さんは、国立筑波大学卒業後、NTTコミュニケーションズ、リクルート社を経てアイランド株式会社代表となり、日本最大級のお取り寄せの情報サイト「おとりよせネット」をはじめて今年で20年になる。他にも「フーディーストノート」「朝時間.jp」などのウェブサイトや、キッチン付きイベントスペース「外苑前アイランドスタジオ」を運営し、’食’や‘ライフスタイル‘をテーマにデジタル&ネットの世界の最先端を歩いてこられた。

 熱中小学校では、“「やりたい」「好き」をもとに事業をはじめ、そして続けるために” をテーマに全国各地を回っていただいている。

2021年3月20日 とかち熱中小学校での授業風景
2022年5月21日 ひとよしくま熱中小学校にて。
前列右から3人目が粟飯原理咲さん

 熱中小学校は創立8年目を迎え、コロナ禍をハイブリッド化でなんとか乗り越えて、いよいよこれからという今、東京に「食の熱中小学校」を開校し、粟飯原理咲さんにも授業をお願いしている。

 粟飯原さんの世界で、新しいプロジェクトを「続ける」工夫を聞きたいと思って、どのくらいの年数で、新しいプロジェクトはめどが立ったのでしょうか? と聞いたところ、「20年経ってもまだわからないんです」という返事が返ってきた。

 ダーウィンの言葉ではないが、常に環境に対応し続けておられるということなのだろう。

 アイランド(株)さんはネット中心の企業で、熱中小学校は ‘リアル体験’ 型の典型なので比較は難しいのだが、共にそこに集まった人々の意見や感性を大切にしていることは共通している。

 3万人にも及ぶ、料理インフルエンサーであり料理クリエイターである「フーディスト®」(商標登録されている!)がその人その人の料理や暮らしを紹介するメディアプラットフォーム「フーディストノート」は、LINEの顧客登録数が400万人を超え、日々多くの食や料理に関心のあるユーザーに向けて情報発信を行っている。

 こうしたインフルエンサーのブログや料理のトレンドに耳を傾け、デジタルの分析力も活用していく先をぜひ「食の熱中小学校」の授業でお話ししていただきたいものだ。ChatGPTなどの動きも気になる分野になっている。

 粟飯原理咲さんのnoteブログ『なぜ人はライフスタイルを発信するのか(2016年)』では、ライフスタイルメディアの制作上の失敗例として、「こんな風にしたい!」という ‘世界観’ がなかったケースが取り上げられていた。

 そうした世界観があったとしても、資金的なことや人材、タイミングなどでなかなか継続することは容易ではないケースも世の中にはあると思うのだが、私たちのプロジェクトは原点に帰ったり、寄り道しながらも今でも世界観を求め続けている。

「食の熱中小学校」では、料理に使われる材料を生産する側と料理する側、そして消費者もが対等に交流できる場を創ろうと、地方への体験ツアーを企画している。

 粟飯原さんのインタビューを見ていただけると理解できると思うのだが、彼女の接客の対応の柔軟さ、親切心、この ‘自由に、対等に’ の精神が大きな世界観を包み込んでいるのにはとても共感できる。

「人生の食卓は、その人の環境、時代の動きを映す」も新鮮なお話だった。

 個人個人が食卓の中身をしっかりと考えることは、その人の ‘ライフスタイル’ を形作っていくための大切なことになってきた。

 そのスタイルに貴方の大切な人たちがどのぐらい関わってくれるのか? 

 学びのベースがある限り、その食卓は無限大に感じられるのだ。

粟飯原理咲さんのインタビュービデオはこちら:

東京で本年9月開校!「食の熱中小学校」のWebサイトはこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です