第30章 能登の人に会いたい ―「のと熱中授業」の終了にあたって ―

 能登半島復興支援は、2025年から2026年にかけて「のと復興音楽ツアー」と「のと熱中授業」の2つのプロジェクトを行い、この3月に終了した。いずれも私が顧問をしている株式会社内田洋行の創立115周年記念事業として寄付をいただき、一般社団法人熱中学園が全国熱中小学校の先生、生徒さん達と実施した。

「のと熱中授業」は、熱中小学校のボランティアの先生方に現地に行っていただいて、学びの結果を全国に発信するというシリーズだった。熱中先生のスタートは、立花貴さん。東日本大震災に遭い、宮城県雄勝町の復興に「雄勝の未来が、日本の未来になる」という言葉をシンボルにしたところから、このシリーズ全体となる「能登の未来が、日本の未来になる」というテーマをいただいた。
「天地人」の大間ジローさんの音楽ツアーの報告、山田玲子さんが七尾市で開いた料理教室、原田英男さんには牧場経営者との授業を能登町の協力で現地で開催した。8月のまきりかさんには祭を体験いただいた「祭りが、日本を救う」。安部信次さんの「能登の里山で暮らしをデザインしてみた」は能登に暮らす人たちの精神文化の豊かさ、人情のやさしさ、熱量がテーマになった。
 しかし半分終了したあたりからネット参加者の確保が難しくなってきて、後半戦は熱中小学校授業のクロッシングとネットのハイブリッドに移行することにした。これで各地の熱中小学校の現地授業にネット参加者が加わって、視聴者数は安定して推移できた。
10月の浅野大介さんは「食の熱中小学校」、11月の堀田は「熱中小学校白老分校」、12月の開沼健さん、2026年1月の吉武武彦さんは「熱中小学校丸森復興分校」、3月の松浦真弓さんは「ちば銚子熱中小学校」、それぞれお世話になった。

浅野大介さん

 能登復興の現状は、生活と生業の成り立ちからさまざまであり、これからも関心を継続していかないといけないのだが、この1年間にその難しさがよくわかった。

 最近ある関係者の方と会食した際に、「堀田さんはなぜ能登にあんなに思いを入れるんですか?」と聞かれた。そこで、私の父方が石川県金沢市出身、母方は富山県という北陸人の血を持っていること、金沢の従妹たちと小さい頃に能登半島で遊んだこと、昔高校時代に能登半島の珠洲市で夏休みの宿題をやりにお寺でお世話になった事などの縁をお話しした。でも、今回の授業で熱中小学校の先生の相方の能登の皆さんは、とっても魅力的な人ばかり、今では人の魅力が能登にこだわる最大の理由になっている。

 これからの能登との継続的な活動は「食の熱中小学校」のツアーで実現していきたいと思っている。今年4月に行うのが、昨年「食の熱中小学校」で登壇いただいた「一本杉 川嶋」の川嶋亨シェフの料理を目玉に、「のと熱中授業」でお話しいただいた輪島キリモトの桐本泰一さん、のがし研究所の萩のゆきさん、やはり「食の熱中小学校」で登壇いただいたNOTO農園の高利充さんを訪ねる旅だ。募集人数の15人がすぐに埋まってしまい、2度開催することになった。川嶋さんからは「2回まとめてやっていただけるのは嬉しいが、できたら能登の豊かな四季を味わっていただけるよう忘れずに来て欲しいです」と言われた。
 それぞれの先生方が少しずつ進化しているさまを見に行けるのは素晴らしいツアーになることだろう。1年間の授業を思い出しながら、これからも能登に関わっていきたいと強く思うのだ。

川嶋亨シェフたちに会いにいく大好評となったツアー

「のと熱中授業」一覧

全体テーマ 「能登の未来が、日本の未来になる」

2025年4月 第1回「能登の未来が、日本の未来になる」
https://www.korobocl.com/keen_class/020-1/
立花 貴(公益法人MORIUMINUS代表理事)
山本 亮(一般社団法人のと復耕ラボ代表理事)

2025年5月 第2回 「のと復興音楽ツアーふり返り」
https://www.korobocl.com/keen_class/020-2/
「天地人」 大間ジロー、黒澤博幸

2025年6月 第3回「花嫁のれんを料理する」
https://www.korobocl.com/keen_class/020-3/
山田 玲子(料理研究家)
鳥居 正子(鳥居醤油店)
白藤 菜都未(ICOU)

2025年7月 第4回「再び、牛と興す、能登」
https://www.korobocl.com/keen_class/020-4/
原田 英男(肉肉学会理事長)
平林 将(能登牧場専務)
西出 穣(西出牧場代表)

2025年8月「祭りが日本を救う」
https://www.korobocl.com/keen_class/020-5/
まき りか(作曲家・音楽出版プロデューサー)

2025年9月「能登の里山で暮らしをデザインしてみた」
https://www.korobocl.com/keen_class/020-6/
萩の ゆき(デザイナー、環境活動家)
安部 信次(つぶら農園)

2025年10月「能登 復旧復興・農業・循環」(食の熱中小学校とクロッシング)
https://www.korobocl.com/keen_class/020-7/
浅野 大介(石川県副知事)

2025年11月「能登・七尾の伝統的・歴史的建造物の街並み保存継承」(熱中小学校丸森復興分校とクロッシング)
https://www.korobocl.com/keen_class/020-8/
岡田 翔太郎(岡田翔太郎建築事務所代表)
丸谷 芳正(富山大学芸術文化学部教授)

2025年12月 「能登島の今を知る」― 能登の漁業の今と今後 ―(熱中小学校白老分校とクロッシング)
https://www.korobocl.com/keen_class/020-9/
南谷 良枝(南谷良枝商店 店主)
蒲原 亮平(蒲原水産 代表取締役社長)
堀田 一芙(一般社団法人熱中学園代表理事)

2025年12月「輪島塗の今とこれから」(熱中小学校丸森復興分校とクロッシング)
https://www.korobocl.com/keen_class/020-10/
桐本 泰一(キリモト代表取締役)
開沼 健(東京大学IU准教授)

2026年1月 「石巻発、寄付車でつくるやさしい未来 」 ― 神戸元気村から受け取ったバトンを胸に、東日本大震災、丸森、能登での災害を駆け抜けて ―(熱中小学校丸森復興分校とクロッシング) https://www.korobocl.com/keen_class/020-11/
吉澤 武彦(一般社団法人日本カーシェアリング協会 代表理事)

2026年3月「能登を醸す」(ちば銚子熱中小学校とクロッシング)
https://www.korobocl.com/keen_class/020-12/
松浦真弓 松浦日本酒会会長
ゲストスピーカー: 野崎 祥一 石川県商工労働部産業政策課参事

12回全体のモデレーター 吉澤隆 (株)マーケティングジャンクション

<担当>

事務局  伊藤 航(熱中小学校丸森復興分校事務局長)
開 洋子(一般社団法人熱中学園能登プロジェクト担当) 
田中 裕子(同ブランド担当)
主催者 一般社団法人熱中学園
協 賛 株式会社内田洋行 創立115周年記念復興支援事業

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